nakayubi

書くための座標

佐々木中『夜戦と永遠』第二部第四章「系譜原理と〈父〉ーー誰かの子であること、誰かの親であること」を流し読みした。演習発表と寮の小説の参考になる箇所多数。図書館が利用停止になっている間に『夜戦と永遠』は全て読むことにした。天皇=ファルスとしての構造は恐らく正しいはずだ。それが大日本帝国憲法によって本質的に不可能であるにも関わらず措定されたと考えるべきだろう。純粋天皇とはファルスであり、個々の天皇とはペニスである。象徴天皇制についてもまた考える必要があるだろう。天皇の象徴化とは何だ? これについてはまだ考えが不確か過ぎる。
話は変わるが、『性的人間』のJはJapanのJだろうか。安直過ぎるか。

昨日は『日本国憲法』を読んだ。案外に短く読み易かった。寮の小説を書きたいと思っていてその参考になればと思ったが、寮則とはやはり性質がかなり違うものであるし、難しそうだと感じた。テクストの改変を小説に組み込みたいと思っているのだが、これは慎重に行わなければならない。このことに関しては、佐々木中『切りとれ、あの祈る手を』『夜戦と永遠』大江健三郎『みずから我が涙をぬぐいたまう日』を参照することを必要とする。テクスト内テクストを書き換える行為はどのようにテクストにフィードバックされうるか、考える必要があるだろう。

大江健三郎『共同生活』読了。なぜこの作品が『性的人間』『セヴンティーン』と共に収録されたかがまだよくわからない。もう一度解説を読んでよく考えてみなければならない。
春日井建『未青年』読了。歌集を読むのは疲れる。気に入った歌をメモしておいた。戦争と父と母の主題などおもしろく思う箇所が多数。
梅崎春生『ボロ屋の春秋』を購入。これで梅崎春生の主要作品は全て手に入った。演習発表が終わったら読む。
そして恥ずかしながらやっと『日本国憲法』を購入。新しく書きたいと思っている寮の小説の参考になればと思う。
以下、演習発表に向けて読むべきものをメモしておく。柄谷行人『終焉をめぐって』大江健三郎『われらの時代』『政治少年死す』『同時代ゲーム』松原新一『大江健三郎の世界』(野間宏『顔の中の赤い月』)

5/15.16

昨日の記憶があまりない。確かバイトして部室でシャイニングを見た。五限に出て帰ってからは疲れていてすぐ寝てしまった気がする。
今日は、総会の資料をYが作り損ねていて(新宿で酔い潰れていたらしい)、Yはそのまま地元に帰らなければいけなかったから代わりに資料を作った。汚い仕事だが文書の偽造も行った。寮監が地元から講師を招いて就活支援のセミナーを行ったのだが、その時間帯が思いっきり寮食の時間とかぶっていた。そのため、寮食の時間が一時間ほどしかない状態だったし、挙げ句の果てには総会の時間を無断で遅らせようとしたので抗議した。寮監は抗議に対して猛烈に怒り始めたが論は完全に破綻していたし勢いで若造を丸め込もうという意図が丸見えだった。冷静に対処して総会を時間通り開始させることにさせた。寮監はYのことを陰で無能と言っているらしい。正直許せない。ここ数年ではYは一番まともな委員長だったはずだ。俺からすれば寮監や理事会の棺桶に片足を突っ込んだ老いぼれの方がよっぽど無能だ。俺はああはなりたくない。が、きっとなるだろう。そのときは周りの友人が俺を諌めてくれると信じる。
総会自体はつつがなく終わった。もう二週間ほどで任期が終わる。この二年間と少しの間、学生自治に携わってきて、ひとつの共同体の衰亡を肌で感じることができたと思う。そこは結構おもしろかった。そこからギリシアのポリスや、江戸時代の惣や一揆について思いを巡らせている。

5/13.14

ここ数日疲れることが多くて日記を書くのも忘れていた。授業もサボりがちでフランス語とドイツ語を休んでしまったのでこの一週間は自習しておかなければならない。
一昨日はNさんが寮に来たのでMと一緒に三人で酒を飲んだ。Nさんがついにもう一度小説を書き始めるらしくて楽しみ。
昨日は授業を全部休んで寝ていた。既に必修が三欠なのでもう休めない。深夜にカラオケに行くことになってEさんとRさんとMとHの五人でコートダジュールに行って朝まで歌っていた。最近は五時でももう明るくて驚いた。夏がやってきたという感じ。そろそろ半袖のシャツを買わなきゃいけない。あとボディーソープも詰め替えておかなくちゃいけない。
寮についての小説を書きたくて今構成を考えている。最初は戊辰戦争もしくはギリシアのポリスを重ねていくことを考えていたけどどちらもうまくいかなさそうだ。今は惣について軽くネットで調べている。自治や民主主義という果てのない問題を寮から歴史的な視野を取り入れながら考えていきたい。今まで書いたものの中で最も長い小説になるだろう。村上春樹を読んでいたから文体が毒されている気がしたので一旦措いて大江健三郎を読み始めた。
外で火災警報器がずっと鳴っていたと思ったら次は消防車のサイレンが聞こえてきた。近くで火事が起こったのだろう。

5/12

朝起きてバイトに行ってそのまま部室でゲームをした。今日は授業がない日だったのでそのまま帰って夕飯を食べてYの誕生日会の準備をした。後輩を7人連れて近くのスーパーに行って5000円するシャンパンを買ってあとは10000円ほどビールやチューハイを買った。台風が直撃だったから後輩とびしょ濡れのままはしゃいで雨の中を爆走した。Yの誕生日会はYの彼女も来て盛り上がった。外は嵐でその中で宴をするのはとても楽しかった。心なしかみんなの気分も高まっていた。久々に羽目を外して酒を飲んだ。今も頭が痛い。誕生日会が終わってYが彼女を送りに行ったのでTとMとKと麻雀をした。4時にTを起こすことになったのでそれまで村上春樹を読む。今日中には三部作の第一巻を読み終わるだろう。明日の一限に出られる気がこれっぽっちもしない。

5/11

結局村上春樹を150ページまで読んで6時頃に寝た。鼻水があまりに酷くて、そのせいか眠りが浅く、悪夢を二回見て二回とも起きてしまった。二回目に至っては自分のわっという声で起きた。結局三度寝して13時半に起きてシャツをアイロンがけしてシャワーを浴びていたら、4限に間に合わない時間だったので、部室に行って文フリのサークル季刊誌を受け取って後輩とゲームをしてたら5限も終わっていた。図書館に本を返しに行こうとしたら本キャンで古本市がやっていたので、『1946・文学的考察』『ルバイヤート』『トニオ・クレエゲル』『記紀歌謡集』『祝詞・寿詞』を買った。〆て1300円だった。『祝詞・寿詞』は将来役に立つときが来るだろうという謎の確信のもとに買った。ぱらぱらめくったら意外とおもしろそうではあった。古本市で後輩の女の子に会って少し話をした。図書館の本は返し忘れた。23時から委員会の会議なのでそれまで村上春樹の続きを読む。会議が終わったらたぶんYとKとゲームをするだろう。2時を回ったらドイツ語を少しはやる。今日何もしてないし、さすがに。